2016.03.15

2016年03月掲載 PETボトルのリサイクル率、4年ぶりに目標値下回る ―PETボトルリサイクル推進協議会―

2016年03月掲載 PETボトルのリサイクル率、4年ぶりに目標値下回る ―PETボトルリサイクル推進協議会―

PETボトルのリサイクル率、4年ぶりに目標値下回る ―PETボトルリサイクル推進協議会―

PETボトルリサイクル推進協議会(PET推進協)が昨年11月に発表した「PETボトルリサイクル年次報告書2015」によると、PET推進協が第2次自主行動計画(2011~15年度)で掲げ、11年度から3年連続して達成していた「リサイクル率85%以上の維持」という目標については、14年度は82.6%と残念ながら達成することができませんでした(図1)。これは、リサイクル率を算定する上での分母となる指定PETボトル販売量(総重量)が国内生産本数は増加したものの一層の軽量化が進んだため前年度比10千トン減の569千トンとなる一方で、分子となるリサイクル量が27千トン減の470千トンと大きく落ち込んだことによるものです。具体的には、海外再資源化量が199千トンと40千トンの大幅減となったこと、特に中国での再資源化の動きが低調であったことが要因です。(図2)。

リサイクル表

図1 リサイクル率の推移

方程式

さらに指定PETボトル・主要17種についてみると、うち12種で前年度比軽量化が進み、また12種で2015年度軽量化個別目標値(修正値)を達成しました。(図4)

 

PETボトルリデュースの取り組みは弛まなく続けられており、これからも一層の軽量化が進んでいくことが期待されます。

塩ビ(ソフトPVC)ものづくりコンテスト開催 テーマは「安心・安全・快適」

昨年11月、塩ビ工業・環境協会など塩ビ関連6団体が主催する「塩ビものづくりコンテスト2015-PVC Design Award 2015」が開催され、「日立ラップ ブルータイプ」(日立化成株式会社/渡邉敬嘉氏)と、「テトラサーバー」(株式会社ナショナルマリンプラスチック/ノリノリデザインプロジェクトチーム)の2作品が大賞を受賞しました。 2015年のテーマは、「安心・安全・快適」で、具体的には、地域やまちづくり、高齢化、子育てなど、暮らしを観察して、ソフトPVCを活かした新しいアイデア、これからのデザイン・ビジネスを提案することを求めるものでした。これに対し一般からと塩ビ製品関連企業等からとを合わせ300点弱の応募があり、大賞2点、優秀賞3点、入賞17点が選ばれました。これら入選作は、国内各地(東京・大阪・名古屋・福岡)で巡回展示されましたが、その皮切りとなる東京での展示は、11月19、20日、六本木のアクシスギャラリー「シンポジア」で催されました。

展示会

「PVC Design Award 2015」展示会(六本木)の模様

今回、この展示会で紹介された作品の中から、大賞を受賞した「日立ラップ ブルータイプ」と入賞となった「Door Cube」の二つをご紹介します。

・「日立ラップ ブルータイプ」
本品は、伸縮性・強度・粘着性などのPVCラップの特徴はそのまま活かし、ラップを青色にすることで食の安全性を「目に見える安心」でサポートするという商品です。当初はラップが見えづらいという高齢者向けを想定して開発されたものでしたが、色がついていることからラップ片の混入を防止できる・万一混入時に容易に識別できるという点が高く評価され、食品・食材分野で活用されるようになりました。ラップ=透明なフィルムとの固定観念に捉われない柔軟な発想が面白く感じられました。

door cube
door cube

■PVC Design Award 2015 http://pvc-award.com/result.html