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2016年08月掲載

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山口県産業技術振興奨励賞「知事賞」
サンポリが「らくラック」の開発で受賞

株式会社サンポリ(本社:山口県防府市)が「イチゴ高設栽培システム『らくラック』の開発」により、山口県産業技術振興奨励賞「知事賞」(平成27年度)を受賞しました。

山口県産業技術振興奨励賞は、優れた技術の研究開発によって県内産業の振興に寄与した中小企業を表彰し、ものづくり技術を尊重する機運育成を目的として、平成21年度に創設されました。サンポリは、事業所などから廃棄される廃プラスチック(ポリエチレン製品)を回収し、それらを原料としマテリアルリサイクルを行い、農業や園芸、漁業、土木などの資材を製造している企業です。

イチゴ高設栽培システム『らくラック(固定式及び移動式)』は、(1)かがんだ姿勢での作業が多いイチゴ栽培作業者の負担軽減に寄与し、作業効率が上がる、(2)再生プラスチックを利用するため軽量かつ耐久性を有する、(3)組み立てが簡易で、初期投資金額が低減できる、(4)固定式に比べ移動式は約1.8倍の栽植本数が確保できる、(5)収穫量当たりの消費エネルギーを半減できる、などの点が特徴となっています。らくラックの開発により、イチゴの土耕栽培が高設栽培へ移行し、県内に普及した実績と後述するスライドらくラックドリーム10までのシステム開発が評価されたとのことです。


国内では、1993年頃からイチゴ栽培作業者の身体的負担が課題となっており、その軽減を図るため、全国の公設試験研究機関で高設栽培用資材開発がスタート。山口県内のイチゴ生産者が木製の栽培用資材を開発しましたが、耐久性などに課題がありました。そこで、相談を受けたサンポリでは、山口県農林総合技術センターと共同で、1998年に主要部材に再生プラスチックを使用した、高さの調節が可能(地面から60〜100p)な固定式高設栽培用資材「らくラック(固定式)」を開発しました。廃棄時にリサイクルもできるので、環境へも配慮したものとなっています。

らくラック(固定式)
(出典:株式会社サンポリ http://www.sunpoly.jp/

その後、さらに改良を重ね、宇部工業高等専門学校と連携し、ハンドルを手動で回すだけで、栽培棚を水平移動可能な構造の「スライドらくラック(移動式)」を2005年に開発。これによりハウス内の作業通路を1列に集約するため栽培用空間が増え、固定式に比べ栽培本数が1.8倍となり、ハウス内を最大限に利用できるようになりました。またハウス全体を暖めるのではなく、システムの中にパイプ(温湯管)を埋め、25〜30℃の温水を通して局所加温する仕組みなので、燃料費を5割程度削減できます。さらに、今まではハウス内に栽培用容器が5列だったものが、9列配置できる(らくラックシステム概略図参照)ため、燃料費だけでなく電気代等も削減でき、収益はほぼ2倍になります。

スライドらくラック
(出典:株式会社サンポリ http://www.sunpoly.jp/
スライドらくラック
(出典:株式会社サンポリ http://www.sunpoly.jp/

鹿嶋社長によると、「イチゴ栽培は作業が大変な上に、従事している方々が高齢化し供給が減っていますが、需要はあるので、若い人や企業などが新規参入しやすく「攻めの農業」ができる、効率のよいシステムをこれからも提供したい」とのことで、昨年度「スライドらくラックドリーム10」(農林水産省事業)を開発し、今年4月から発売しています。これはパイプに温水だけでなく冷水も通せるようにし、年間で10ヶ月間(10月〜7月)収穫でき、1,000uにつき10トン収穫しようという画期的なものです。

以上3タイプの「らくラック」(単収や投資金額等、ニーズによって選択可能)は、低コストで導入でき、作業環境が改善され効率がアップし、収穫量あたりの消費エネルギーが大幅に削減できるようになり、単位あたり収穫量もトップクラスと、まさにイチゴ農家にとって、救世主といえるようです。

■株式会社サンポリ
 http://www.sunpoly.jp/

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「3R推進功労者等表彰」経済産業大臣賞を
第一パイプ工業が受賞

2015年10月、第一パイプ工業株式会社(神奈川県川崎市川崎区)が「3R推進功労者等表彰」で経済産業大臣賞を受賞しました。

2015年度は全国から137件の推薦があり、各大臣賞13件、会長賞62件の全75件が選ばれました。

経済産業大臣賞を受賞した第一パイプ工業は創業時より軽量形鋼、一般構造用鋼管メーカーとして成長してきました。1977年から再生プラスチック製品の製造をスタートさせ、以来38年再生プラスチック加工品の製造・販売を継続し、廃棄物削減や資源の有効活用に取り組んでいます。今回の受賞テーマは、「電線被覆材等を活用した大型・高強度再生プラスチック製品の製造によるプラスチックの循環」で、鉄鋼・鋼管メーカーとしての基盤技術をプラスチック成形加工に活用した点が最大の特長になっています。

第一パイプ工業では、高品質・高単価の再生プラスチック製品をめざし、原料は電線の被覆材をメインとした軟質ポリエチレンを主に使用しています。ブレンドする際も原料の入手先を限定し、物性のわかるものだけを使うことでムラのない安定した製品を製造しています。これらの高品質再生プラスチック製品は「ダイプラストウッド」という名前で販売され、角材や板材、変形角の各種サイズの定尺商品と特注品があり、カーボンフットプリント(CFP)宣言製品でもあります。

ダイプラストウッドは大型製品への利用も可能で、高強度・耐久性、耐候性、耐薬品性に優れた高機能な再生プラスチックです。最大のメリットは長寿命・耐久性で、木材同様に、切断・釘止め・ボトルナットの取り付けや各種穴加工ができることです。さらに、木材と違い、金型による一体成形ができることが大きな特徴です。

ダイプラストウッドの持つ機能的な特長から、下表のように木材やコンクリート、鉄、ゴム、フェルト等、様々な素材の代替品として鉄鋼、金属および機械業界、鉄道、自動車、建設、電力等の多様な業種の企業で長年にわたって活用され、廃棄物の削減やプラスチックの循環に貢献しています。各企業からは、(1)大きな製品が作れる、(2)強度がある、(3)高品質、(4)納期が正確といった高い評価を得ています。

代替素材例 機能性 使用例
木材 腐らない、割れない 鉄道標識、舟型
コンクリート かけない、割れない、軽い 踏切盤
かけない、割れない、軽い 踏切盤
ゴム 安い、軽い 各種緩衝材

ダイプラストウッドの機能性および使用例

鉄道標識
鉄道標識
踏切盤
踏切盤
緩衝材
緩衝材
ダイプラストウッド使用例

(出典:第一パイプ工業株式会社
 http://dai-1-pipe.co.jp/pla/seihinplatokucyuu/

第一パイプ工業株式会社の新城会長によると、「得意分野の鉄の技術と再生プラスチック原料の加工技術の融合が、高品質製品の開発に結び付いていったのではないか」とのことです。また「日本プラスチック有効利用組合の地道な活動が今回の受賞につながったのではないか。今後とも廃棄物ゼロをめざした社内リサイクルをはじめ、3R時代への対応をより一層推進し、いまだに利用されていない材料の発掘や新しい商品創造を推し進めたい」と語っています。

鉄道標識や車輪止めなど、日ごろ目にしたり使っていたりする製品に、高機能な再生プラスチックが活用されていること、木材やコンクリート、金属などの代替品として目につかないところでも再生プラスチックが長年多用されていることは、廃棄物削減やプラスチックの循環に確実に結び付いているようです。

■リデュース・リユース・リサイクル推進協議会(3R 推進協議会)
 http://www.3r-suishinkyogikai.jp/
■第一パイプ工業株式会社
 http://dai-1-pipe.co.jp/
■日本プラスチック有効利用組合
 http://npy-k.jp/

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ものづくり日本大賞「中国経済産業局長賞」を
リプロの境界杭が受賞

2015年10月、株式会社リプロ(岡山県岡山市)が「再生プラスチック杭と先進情報技術の融合による情報杭・情報発信杭の開発」でものづくり日本大賞「中国経済産業局長賞」を受賞しました。

「ものづくり日本大賞」は、ものづくりを支える人材の意欲を高揚し、その存在を社会に広めることを意図して創設された内閣総理大臣表彰で、全国で315件(中国地域36件)の応募があり、内閣総理大臣賞、経済産業大臣賞、特別賞、優秀賞、中国経済産業局長賞(12件)が選ばれました。

リプロは、プラスチック廃棄物の有効活用という環境保全の視点からプラスチックリサイクルの原料引き取りから製造・加工・販売を行っており、1970年から再生プラスチック境界杭の販売をスタートしました。その後も開発を続け、1991年には、境界杭として日本で初めてグッドデザイン賞「地球にやさしいデザイン」を受賞し、杭のエコロジーブームの先駆けとなりました。

境界杭
境界杭
(出展:リプロ http://www.ripro.co.jp/product/list/

また20年前から「ICタグ付きの杭」の研究開発を進め、「スマート情報杭」として商品化しました。杭頭部にICタグが内蔵され、高付加価値を持たせるようにしました。位置・領域・境界・起点・距離などの記録させたい情報を現場で杭に入力でき、サーバに保存された情報を現地で簡単に取得(杭にスマートフォンなどでタッチ)することも可能です。阪神淡路大震災以降、防災分野で注目され、多数の自治体や企業に採用されています。プラスチック杭の本体はポリエチレンとポリプロピレンを配合したもので、劣化しにくく耐久性に優れ、リサイクルプラスチックなので環境にも優しい商品となっています。

さらにスマート情報杭を進化させ無線センサ端末を内蔵したのが「情報発信杭」です。無線センサとIT通信機能をシステム化し、杭の傾きで土石流などを検知し、無線通報ができるため、簡易斜面変位監視システム、斜面崩壊センサ、杭探査システム、冠水検知センサシステム、災害ネットワークシステムなどに活用され、自然災害の予見、工事の安全管理等に威力を発揮しています。


境界杭 スマート情報杭 情報発信杭
特長 軽い
耐久性に優れている(繰り返し利用可)
記録させたい情報を現場で杭に入力可能(ICタグ付き)
GISとの連動可能
スマホ・タブレットのAndroid用アプリに対応可能
耐久性に優れている
多様な杭サイズに対応可能
自然災害の予見や工事の安全管理に威力を発揮
複数の杭で広範囲(300〜400m)を管理
最大100本まで一元管理
低価格でメンテナンスが容易
活用例 土地、高速道路、県道幅杭、ガス管理設標示杭、園芸・土木資材用 点検施設の入退室状況の把握
点検管理がスムーズ(現場の作業効率が向上)
観光情報や管理情報をサーバ経由で把握
斜面災害警戒区域、土石流危険渓流における下流域の施設・工事における警報発令
復旧工事などの二次災害防止
裏山監視警報
地滑り斜面などの監視

杭の種類別の特長と活用例
(出展:リプロHP/ http://www.ripro.co.jp/

受賞にあたり、リプロでは「45年に渡るプラスチックを有効利用した境界杭へのこだわり、「情報杭」等の開発・発明、リサイクル業界への長年の貢献が認められたもの」と受け止めています。

リプロはリサイクルプラスチックの境界杭からスタートし、ICタグを内蔵する情報杭では高付加価値を有するようになりました。さらに進化した情報発信杭では無線センサをも内蔵して、IT通信機能をシステム化し、監視や警報力が高まり、自然災害が多発している中で、その高い効果からより注目度が高まっているようです。

情報杭

次世代の杭「情報杭」「情報発信杭」
(出展:リプロ http://www.ripro.co.jp/product/list/

情報杭がデジタルと現実空間をつなぐトリガーに
(出展:リプロ http://www.ripro.co.jp/book/ripro_vol13%20P4-9.pdf
■第6回ものづくり日本大賞 受賞者決定
 http://www.chugoku.meti.go.jp/info/densikoho/27fy/h2712/tokushu.pdf
■株式会社リプロ
 http://www.ripro.co.jp/

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